むかしむかし、あるところに、おじいさんとおばあさんが住んでいました。
　おじいさんは山へしばかりに、おばあさんは川へせんたくに行きました。
　おばあさんが川で洗濯をしていると、水草に大きな透明で真ん中が黒いぷよぷよしたものがくっ付いていました。
「おや、これはタピオカだわ」
　おばあさんは洗えば食べれると思い、ひろいあげて、家に持ち帰りました。
　そして、おじいさんとおばあさんが食べようと切ってみると、なんと、中から元気の良い女の子の赤ちゃんが飛び出してきました。
　
　しかも女の子は足ではなくヒレが生えていました。
「これはきっと、神さまがくださったにちがいない」
　少々ボケていたおじいさんとおばあさんは、大喜びです。
　その女の子を、おじいさんとおばあさんは人魚姫と名付けました。





人魚姫はスクスク育って、やがて美しい娘になりました。

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